7月23日 体軸上で指を抜く

7月23日 体軸上で指を抜く


ドライレーンでスコアは最悪。でも次回以降につながっていくゲームができたと思う。スコアを見たらお話にならないけど、1投1投無駄にすること無く丁寧に投げ込んで行った。スコアが悪い時でも、同じ感覚を保ちながら投げ続ける練習ができる。スコアが取れてないという、気持ち的につらい状態の中で1投1投を丁寧に投げていく。どうしたら上手くいくのかを考えながら投げているうちに、気が付いたら10フレだったというようなゲームもあって、この集中力が気持ちよかった。


ドライレーンに加えて、床が滑らないというコンディションの中で、前半は投球が崩れるゲームになってしまったけど、床が滑らなくてもドライレーンでも基本は同じと自分に言い聞かせて、最後の方は、いつもよりも体の動きがよくなったと思う。それは今回の成果。自分の成長を感じることができた部分だった。


ドライレーンなので親指が抜けないと致命傷になる。それに加えて、滑らないアプローチでいつもよりも体の安定が作りにくい中で、親指をすっきり抜くことがなかなかできなかった。スペアを取りにいく時も内ミスを連発。


でもそれではいつまでたっても同じ失敗の繰り返しでゲームが終わってしまうと思ったのでボールを落としてしまってもかまわないというくらいの気持ちで思い切ってボールを離した。体の真下で。イメージ的には開脚した両脚の中間地点の辺りで。


そこからスペアのミスはほぼなくなった。確かに少し外ミス気味で、ボールは落とし気味になってしまってはいたけど、内ミスを連発するよりも、気持ちよく投げることができた。


不思議な感覚だった。手でボールを投げるという感覚ではない。その感覚がある時は親指が抜けていないときだと思う。体の真下辺りで手からボールの感触が消えて、気が付いたら、目の前のスパットをボールが通っていく景色が見えていた。親指を残してしまっている時は、右手がボールよりも先を走ることは無いけど、このリリースができた時はボールから離れた後の手が一度ボールを追い越してフォロースルーが上がる、その後ボールが視界に入って転がっていく、そんな感じを味わうことができる。


構えている時に意識が体から飛び出すのと同様。体とボールの関係を少し遠い所から眺めているような感じ。体にしても、ボールから少し距離を置いて、ボールが転がっていく所をボールと一体感がある体ではなくて、体単体としてボールを感じる。そんな感じだった。この感覚の先にリフト感というものが待っているのだろうなと思った。


踏み込んだ脚のかかと側半分のエリアでボールが手から離れていくのがいいのかなと思う。その為には親指を体の真下、開脚した両脚のちょうど中間あたりで抜いていかないといけない。それをやる為には今のタイミングでは少し開脚を始めるのが遅いかなと思う。ボールが蹴り脚のすぐ後ろに来た辺りに踏み込みが始まるような感じになっているけど、ボールがトップスイングからボールが下がってき始めたあたりから、踏み込みの準備はもう整っていて、ボールが下がってきたときには、もう踏み込み(開脚)が始まるくらいでないといけないと思う。


現状はボールが下がり始めてた辺りから、踏み込みの為の準備を始めようとしているから、親指を抜くベストな位置(開脚した両脚の中間)にボールが来たときに、まだリリースをする為の体勢が整っていない。


まだボウリングの投球というものを理解仕切れていないのだなと思った。自転車に乗る練習をしていた時や逆上がりの練習をしていた時と同じ。冒険をしないと、今での身体感覚の壁を越えて、新しい技術を身につけることはできない。しばらくはボールを落としてしまってもいい、というくらいの気持ちで思い切ってやっていきたい。


ポケットまでボールを運ぶ為に、自分がどうにかしようとしてはいけないと思った。自分でどうにかしようと思うと、親指が残ってしまう。どうにかするのはボールとレーンなのだから、自分はそれを冷静に見守るという意識で投球をしないといけない。


これからは踏み込みをするタイミングとボールが降りてくるタイミングを探っていかないといけないと思うのだけど、その時も一歩一歩前に進むような感覚で取り組んでいては、体の各部位通しのつながりや、動作のつながりは生まれない。リリースが原点。ここをどうしたいのかということを常にイメージしながら、そのイメージの中でトップスイングを上げる。トップスイングまでがリリースを決めるのではなくて、リリースでどうしたいのかがトップスイングの形や大きさを決める。リリースから逆算する考え方を常に忘れないようにする。